建部の最新ニュース

  2022年7月

   ■「新たけべの彩時季」

7月の彩時季

(左上から右へ)

 *1日発信 サクサク列車運行開始  *3日発信 福ふく市  *3日発信 歓迎、キャラクター
 *18日発信 歓迎、横断幕  *18日発信 サクサク入線  *18日発信 福ふく市の空
 *25日発信 干ぴょう干し  *25日発信 干ぴょう作り  *25日発信 輪くぐり


   里山、夏の風物詩、点描・・・

 
 2022年7月25日発信

里山

 7月24日(日)早朝5時から巨大な干瓢(かんぴょう)の輪切りが始まる。 押し切り包丁を渾身をこめて3センチほどの厚さに切っていく。
 ここはお父さんの立川博文(70歳)さんの力の見せ所、いつも笑顔で地域活動をリードしてくれている博文さんのポパイのような顔つき。

里山

 続いて登場してきたのは、かんぴょう薄切り機、どうして均一の厚さで長い切れるのだろうかと疑問に思っていた記者、道具の銘をみたら、55年前に手づくりで作られた木製マシーン。伺ってみたら、近所の親戚の大工さんの作品だそうです。
 「大きなかんぴょうを支えている歯は、竹で串を作り錐で穴をあけて打ち込んで、釘を一本も使わず作っているんですよ」とのこと。
 「かんぴょう作りは一人ではできないのだよ、息のあった、アウンの呼吸の夫婦しかうまくできないの」と近所の方のお話。
 それを聞いて記者も「ウンウン」さもあらんと納得。

里山

里山

 いよいよ手づくり道具を使って、お父さんは回しながらかんぴょうを削り出していく。奥さん徳(めぐみ)さんは、それを切れないよう両手ですくいあげ、一通り溜まると、それを持って素早く庭先の青竹竿へ均等に広げ干していきます。
 「ここの動作を素早くしないと均一に干せないのよ」

干ぴょう

 何とも息のあった動作です。朝きれいに干したかんぴょうは、昼には乾いて、午後には、お店でよく見かける束にした干瓢に出来上がっていました。この里山の梅雨明け前後によく見かけられていた風物詩の一コマでした。

干ぴょう
里山


 夏越祓いの輪づくり

輪づくり

 ◎富沢神社の輪づくり
 7月23日(土)早朝6時に富沢改善センターには7~8名の地域のリーダーが集まっています。境内に設置する輪くぐりのための輪の材料・茅(ちがや)の刈り取りに出かけるところです。
昔は地区には必ずカヤ苅場があったが、近年はかやぶき屋根もなくなり、古来貴重品とされていた茅も雑草と化してしまっています。 見つけておいた茅の群生地に、草刈り機と鎌で、軽トラック2台分山盛りに刈り取り、境内に運び込みます。茅を選別し、いよいよ輪づくりです。

輪づくり

輪づくり

 直径15センチほどに束ねながら、男結びという結び方で束ねていきます。できあがった茅の輪は境内の入り口に飾られ、無病息災や暑気払い、最近はコロナ除けのどを祈りながら、昔からの作法、正面でお辞儀をして、左足から輪をまたぎ、左から周って正面にかえる。
 今度は右足からまたぎ右周りで正面にかえってきます。永遠を意味する8の字を描く周り方です。
 「無事この暑さにまけないで、夏を過ごせますように」と祈る姿、神話のスサノオノミコトの時代から始まっているというこの風習、日本の四季折々の変化や天変地異に対する祈りかもしれませんね。

輪づくり



(レポート・写真 勝部公平 )


 ◎福渡八幡神社の輪くぐり祭
 同じ日のこちらは福渡地区、福渡八幡神社の夏越祭の輪づくり。総勢9名の総代の方が、早朝から茅を刈り、丹念に選別した後、輪づくりに入りました。円周6mの藁でできたベースに茅を巻き付けていきます。
 何度も、何度もやり直しながら、徐々に完成に近づいていきます。

輪づくり

 翌日は夏越祭、夕刻に集まった地元の氏子さんたちが「水無月の夏越の祓いする人ぞ千歳のいのち延ぶと言うなり」と和歌を唱えながら、輪の中を3度、八の字を描くように左右くぐって行きます。
 少子高齢化でだんだんと輪を作れる人も少なくなる中、こうした慣習が引き継がれていることにホット、心なごむ夏の一時でした。

輪づくり


(レポート・写真 三宅 優 )






   ますますヒートアップ、SAKUSAKU列車&「福ふく市」第2弾

 
 2022年7月18日発信

 あい変らず、蒸し暑い日が続く日本列島。しかし同じ暑さでも、こちらは「歓迎」の熱さ。
 JR岡山デスティネーションキャンペーン、「SAKU美SAKU楽」(サクサク)列車運行から4週目、岡山平野をトコトコと行く津山線、1両列車は方々で話題。
 初めて観た人は「えっ、あれ、何(なあに)?」
 いく度か出会ったことのある人は、「ああ、健気(けなげ)に走ってる、走ってる!」

福ふくいち

 そして第3日曜の今日、タイアップキャンペーン「福ふく市」がJR福渡駅前で開催。
 朝10時、こじんまりした駅駐車場に青いテントが5台。おなじみ「建部物産販売所」「建部ヨーグルト」「キシモトケーキ」「スイーツチュプ」、記者の係わる福渡グランドゴルフ同好会「福丸ボール」。

福ふくいち

 梅雨明けしたとは言え、各地で線状降水帯発生、今日の天気が気にかかるが、目下のところ、強い陽射をうかがわせる晴れマーク。
 「こりゃあ、熱うて、立ってられんかも」そう心配するのは、当たこ焼きグループメンバー。
 それもそう、気温が28度でも、タコ焼き鉄板の上は100度の熱、それを全身に受けながらのタコ焼作業。「この夏に、だれが言い出したのか」(スミマセン、記者です)とこぼしたくもなる。
 が、だからどこもやらないので人気。前回も1時間で売り切れ。今回はというと、前の倍の仕込みで臨む。
 しかし、この蒸し暑さ、「今日はタコ焼きより、かき氷が正解かなあ」とメンバーも少し弱気に。

福ふくいち

福ふくいち

 最初の列車が到着する時刻には、まだ1時間もある、それでも一人、二人、三人とやって来て、新鮮野菜(玉ねぎ、ピーマン、ジャガイモ、300円詰め放題!)やキシモトの「かき氷」(笑)建部ヨーグルトの「ソフトクリーム」、チュプの「わらび餅」を求めていく。
 「やっぱりなあ、暑い時に、熱いたこ焼きは無理・・・」そう考えているうちに、町内のお年寄りグループが数組。
 「前の時は、1パックしか買えなかったから、今日は3パック予約しとくわー」
と次々のオーダー。あっという間に予約数が50パック。
 こうなると、タコ焼き台はフル回転、焼き手も、盛り付け人も休む間も無い、時おりの涼風に「シ・ア・ワ・セ(福渡る)」
 前回同様、我々も食べることのできない「高嶺(たかね)の花」ならぬ「たこ焼き」になりそう(笑)  

福ふくいち

福ふくいち

 駅の舎内が賑やかしくなってきた、そろそろ列車の到着時間。観客の多くは町内の人らと思いきや、見かけぬ顔が幾人も、しかも、若い子ども連れ。
 皆、サクサクの小旗を手にして、列車の到着を今か今かと待ちわびる。

福ふくいち

福ふくいち

 定刻間近、薄桃色の車体が見えてくる。1番フォームは「ようきてつか~さった 建部へ!」の横断幕、前回以上に人気者の牛の「モーちゃん」、シャボン玉製造機も効果抜群に歓迎一色。

福ふくいち

 一両編成の箱から降り立つ乗客は数十名、それ以上の歓迎者に囲まれ、「大阪から来ました」だけの甲斐あって「わー!うれしいー」
 JR岡山駅の駅長さんからも「お世話になります、ありがとうございます」とお礼の言葉。何といっても、駅は町の表玄関、ここに万客往来あれば、住む人にも良い刺激。  

福ふくいち

福ふくいち

 12分の停車タイムはゆっくりと進む。小さな出来事もこうして集まれば、思い出深い「お祭り」に。
 ♪シャボン玉 飛んだ 屋根まで飛んだ♪
 歓喜する子ども、夏休みは、すぐそこ、サクサク列車はまだまだ続く・・・。

福ふくいち

 では、建部ヨ-グルト下野社長と「牛のモーちゃん」役の花房さん、同級生同士からのメッセージ。

 「次は8月7日(日)10時~お待ちしてま~す」

福ふくいち


(レポート・三宅優 写真・松下 りえ )





   SAKUSAKU列車、歓迎イベント「福ふく市」速報!!! 

 
 2022年7月3日発信

福ふくいち

 岡山デスティネーションキャンペーン「SAKU美SAKU楽」列車(以下”サクサク”)運行初日から3日目、お待ちかね、タイアップイベント「福ふく市」を開催。
 今日深夜、まとまって降った雨が打ち水効果で朝の気温は28度、「こりゃあ、天の助け。日頃の行いが良かったかな?」とホットする。
 というのも、このイベントに記者ら町内グループも出店するから、それも誰が言い出したか(スミマセン、記者)「タコ焼き」を焼くと言うのだから。
 ここ数日の熱波を受け、これは大変だなと覚悟を決めていただけに幸先良いスタート。

福福市

 午前9時、車にテント、テーブル、イス、ガスボンベ、消火器、早々忘れてならない「タコ焼き器」を積み会場となる福渡駅駐車場へ。
 本日の出店は、我々「福渡グランドゴルフ同好会」(福丸ボール=たこ焼き)、建部町観光物産所(とれたて野菜)、建部ヨ-グルト(ソフトクリーム)、 ピッツェリアマル屋の(ピザ、パン)、サニーデイコーヒー(アイスコーヒー)と堂々5つのブースが勢ぞろい。  

SAKU美SAKU楽

ふくふくいち

 今日はこれから午後1時まで市を開き、その間、11時38分到着のサクサク列車を出迎える。
 準備に余念のないスタッフの口からは「もう何年振りじゃろう、この道具を使うのは」「あれは、3年前の秋の○○祭が最後だったんじゃあないかな」 「そうじゃて、手がもう覚えておらんかもしれんで(笑)」
 でもそうは言っても段取りは忘れていないようで、手際よく次々と接客体制を整える。

SAKU美SAKU楽

SAKU美SAKU楽

 開始時間の10時には近隣の人たちが日傘を持ち、次々と。お目当ては獲れたての野菜。ジャガイモ、玉ねぎ、きゅうり、トマト、ズッキーニ・・・歩いて新鮮野菜を買って帰れるのはお年寄りにとっては、ホントに助かる。
 バタバタとお客様の買い物一波が落ち着くと、「タコ焼き、まだ~?」「すいません、今や焼き始めたので、あと20分お待ちください」 

SAKU美SAKU楽

 空にはお日様も顔を出し、駅舎の待合コーナーではソフトを舐める人、アイスコーヒーで喉を潤す人が増え始める。
 11時、サクサクが到着するには、まだ30分以上、でも子どもらは友達同士でやって来て、ピンク色の車体が来るのを今か今かと待ちわびる。
 気がつけば、構内は50人以上の人で溢れている。

SAKU美SAKU楽
SAKU美SAKU楽

 おかげで、我ら「福丸ボール」も行列ができるほどの賑わい。「ごめんなさい、せっかくお待ちいただいてるので、お一人、1パックでお願いします」
 機械が2台有っても、焼き手は1台分しかいない、材料もそれに合わせて計算してきたので、予想外の反響にアタフタ。

福ふくいち

「間もなく11時38分着、特別臨時列車が到着します」のアナウンス。入線する1番ホームは出迎えの人たちの波。向かいの2番線や渡り階段の上にも、カメラを構える人の姿。
 そして3日前と同様、うっすらと顔を赤く染めたサクサクがやって来た。
 初めて観たという地元女性陣、「まあ、きれいな色に塗られとんじゃなあ」「ホンマじゃなあ、なんか、電車じゃないみたい」

福ふくいち

 列車の乗客さんらも驚いた様子。
 「えっ、えっ、なんで、こんなに人が出迎えてくれてるの?」「あっ、ウシ(牛)さんがいる、いっしょに写真を撮りたいわー」(いやあ、ご苦労さま、牛の縫いぐるみ役のHさん)
 町内会女性陣の持つ「よう来てつかあさった建部へ」の横断幕も盛んにスマホを向けられ人気となった。

福ふくいち

SAKU美SAKU楽

 この日も12分の停車は長く感じ、出発を見送った後には軽い疲労感。でも、小旗を持ち駅を去る人たちは、それぞれに満足顔。
 「結構、楽しかったよー」「そうよね、今まで久しくこんなことなかったものね」
 それであらためて、気づいたのは「人は小さくても、触れ合う場を待ち望んでいる、この積み重ねが地域を元気にする」と言うこと。

 次は7月17日(日)10時~お待ちしてま~す。、

(レポート・三宅優 写真・松下 りえ )



   岡山デスティネーションキャンペーン「SAKU美SAKU楽」運行開始、速報!!! 

 
 2022年7月1日発信

SAKU美SAKU楽

 暑いね~、建部町福渡、アスファルトに置いた温度計は57度。外に出るのもためらうが、歩いて出かけるなんてもってのほか・・・なんだけど、この時だけは外せない。
 岡山デスティネーションキャンペーン、あのJR津山線、特別観光列車「SAKU美SAKU楽」、その記念すべき最初の列車がやって来るのだ。

SAKU美SAKU楽

 7月1日午前11時30分、福渡駅舎内はごった返すほどの人出。顔ぶれはというと、建部町内の区長さん、岡山市建部支所の職員さん、公民館職員さん、森田市議会議員の顔も。
 そして、町内の「もりあげ隊」有志たち。皆、手にはピンクの列車の載った小旗を持つ。旗で歓迎するのは昭和30年代、天皇陛下が岡山に来られた時以来だ(チョッと脱線)。

SAKU美SAKU楽

 いよいよ、その時はやって来た、岡山よりの遮断機が「チンコンカンコン」となり始める。
 子ども連れのお母さん「さあ、やって来るヨ!」子どもちゃん、すぐに反応、小旗を右に左に。
 11時37分、ちょっと桜色した顔が姿を見せる。横断幕隊もスタンバイ。「どれくらい来てくれたかなあ」

SAKU美SAKU楽

 心配をよそに、なんと車内を覗くと満席のお客様。いっせいに出迎え隊にむかって、手を振ってくれている。
 誰が言うとでもなく「いらっしゃーい」「ようこそ―建部へ」「おつかれさまー」
 フォームに降り立った乗客も「ありがとうございまーす」「ごくろうさまでーす」

SAKU美SAKU楽

SAKU美SAKU楽

「記念写真を撮りましょう、シャッターお願いできますか」
 「ああ、いいですよ、どこから来られましたか」
 「京都から来ました」
 「それはまあ、遠いところから、わざわざ、ありがとうございます!」

SAKU美SAKU楽
SAKU美SAKU楽

 停車時間12分、あっという間だが、出会いがあった分、長くも感じた。乗客は再び列車へと戻り、津山へと旅立つ。列車を再び横断幕と小旗が見送る。
 「行ってらっしゃ~い」「気をつけて」「また来てくださーい」
 炎天下、「oniビジョン」岡本記者が列車の過ぎ行く姿を、肩に背負った大型カメラで最後まで追い掛けていた。

SAKU美SAKU楽



(レポート・写真・三宅優 写真提供 松下 りえ )






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