■「新たけべの彩時季」

11月23日、秋晴れの日曜日、待ちに待ったぞ「たけべマルシェ」。前日から開かれている「建部町文化祭」とタイアップしてのこの催しは今年で開催10周年、年を追うごとにその独自性が際立って来た。
何といっても、最大の魅力はこのロケーション、この広大な自然の中で誰もが、日頃のストレスを忘れることができる。
それと出店者のバラエティさ、若者たちのこだわりフード店から地元の名店、地産で手作りの町内会、子どもたちが運営する「ちっちゃ市」など30数店舗が勢ぞろい。
そしてオリジナリティを演出するのが地域芸能で構成されるイベント各種。
今年も「OKAYAMA!市民体操」に始まり「建部はっぽね太鼓」「たけべよいとこ盆踊り保存会」「佐久良神社神楽保存会」が出演する。
午前10時、建部中学生の進行でさっそく「OKAYAMA!市民体操」! 体をほぐした後は「建部はっぽね太鼓」の演奏が盛り上げる。威勢の良い太鼓の音は周りの山々を駆け巡り、見ている人の腹の中まで熱くする。 開幕30分、お客さんの数はあっという間に増えて行く。
お昼になるとどこのお店の前も長蛇の列。
「どこにする?もう迷っちゃうわよね」
「カレー食べたいんだけどなあ、ものすごい並んでるし」
あちこちでランチ談義、中にはお皿を手にした人を見つけ、
「スミマセン、それ、どこのお店ですか?」と聞く人も(笑)
文化センター裏庭の石段や旭川の土手ではゲットしたランチをうれしそうに頬張る人の姿。
午後からは再びイベントを楽しむ。町内の婦人による「たけべよいとこ盆踊り保存会」は建部町が岡山市と合併後に踊られなくなった
「・・・よいとこ・・・」を復活、継承に邁進する。
そろいの浴衣は当時作られ保管されていたのだとかで青空の下、眩いばかりの白が輪を作る。
ラストは「建部祭り」八社中の一社「佐久良神社神楽保存会」による演舞。
少子化を乗り越え、街に出た若い世代にも声掛けしての出演。最後の2段獅子は多くの観客の拍手を浴びていた。
そろそろ午後2時過ぎ、それでも会場の人並みは衰えず、あちこちで買い物袋を提げた人やワークショップの成果を手にしている人も。
その顔触れに今さらながらに気づいたのは「何だ、3世代が一堂に会して楽しんでるじゃないか!」
(レポート・三宅 優)